スキャルピングとデイトレードの違いとは?確認すべき経済情報やチャート分析法。

FXの初心者の中には「スキャルピングやデイトレードといった手法があるけれども、どのような違いがあるのかよく分からない」とお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。
ここでは、スキャルピングとデイトレードの違いや、各手法でトレードする際に確認すべき経済情報、チャートの分析方法を徹底解説します。
目次
スキャルピングとデイトレードの違い
スキャルピングとデイトレードの違いを、下表にまとめました。
トレード手法 | スキャルピング | デイトレード |
ポジション保有時間(目安) | 数秒~数十秒 | 数分~数時間 |
目標とする利幅 | 数pips~数十pips | 数十pips~100pips程度 |
主に利用するチャートの種類(時間足) | 1分足~15分足 | 5分足~日足 |
スキャルピングは
スキャルピングは、エントリー(ポジションを保有)してから決済するまでの時間が「数秒から数十秒程度」のトレード手法です。
1回あたりの利益は小さいものの、何度も取引を行うため、勝率が上がればトータルでは大きな利益を実現できます。
デイトレードは
デイトレードは、エントリーしてから決済するまでの時間が「数分以上、24時間以内」のトレード手法です。
一般的にデイトレードでは、1日の相場の動きの中で数回程度売買が行われます。
1回あたりの目標利幅は、数十pipsから100pips程度です。
スウィングトレードも
ところで、スキャルピングやデイトレードよりもエントリーから決済までの時間が長いトレード手法として、ポジションを数日以上にわたって持ち続けるスウィングトレードが存在します。
しかし、夜間もポジションを持ち続けるため、相場が気になって安眠できない方がいらっしゃるかもしれません。
スキャルピングやデイトレードなら翌日までポジションを持ち越さないので安心です。
ただし、様々な用事(仕事や買い物、食事、入浴など)が原因となり、デイトレードではチャートを常に監視し続けることが困難なケースが多いため、その間に相場が急変して大きな損失が出るリスクがあります。
スキャルピングなら、1回あたりの取引時間が短く、常時監視し続けることが可能なので相場が急変しても迅速に対応可能です。
チェックすべき経済情報
スキャルピングでは、エントリーから決済までの時間が非常に短いため、基本的にファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)をチェックする必要はありません。
数秒~数十秒程度の動きは、経済の基礎的条件とは無関係なことが多いので、チャート上でのテクニカル分析に集中してください。
アメリカ雇用統計
ただし、アメリカ雇用統計などの重要経済指標の発表前後は急激に相場が変動するため、発表時刻だけは把握しておき、その前後はポジションを持たない方が良いでしょう。
デイトレードの場合も、テクニカル分析に基づいて売買するのが基本です。
ただし、スキャルピングよりもポジション保有時間が長く、ファンダメンタルズの影響を多少受けることにご留意ください。
そのため、各国の経済成長率や物価上昇率、財政収支、金融当局のアナウンス、FX業者が配信する経済動向に関するニュースなどをチェックしておくことをおすすめします。
チャートの分析方法
運や勘に頼った売買を続けていると、やがて大きな損失を出し、トレードの世界からの退場を余儀なくされます。
テクニカル分析
安定的に利益を出すためには、明確なルールを作成し、チャート上でテクニカル分析を行い、売買のサインに基づいて取引しなければなりません。
なお、テクニカル分析で使われるインジケーターは、トレンドラインや移動平均線、ボリンジャーバンドといった「トレンド系指標」(トレンドの方向性を見極めるための指標)と、RSI、ストキャスティックスといった「オシレーター系指標」(売られ過ぎか買われ過ぎかを判断するための指標)の2種類に分けられます。
スキャルピングの場合、短時間での判断が求められるため、シンプルなインジケーターをいくつか組み合わせて使いましょう。
なお、価格がVWAP(売買高加重平均価格)にタッチした際にエントリーし、乖離が広がった際に利確する方法も有効です。
デイトレードでは時間的な余裕があるため、トレンド系指標1~2種類とオシレーター系指標をセットで使いながら、じっくりと分析して売買することをおすすめします。
特徴を把握して上手に使い分けよう
スキャルピングとデイトレードには様々な違いがあります。
それぞれの特徴を把握し、上手に使い分けましょう。
なお「毎日が多忙で、長時間モニターの前に座り続ける時間がない」という方には、スキャルピングをおすすめします。
この記事の内容が、スキャルピングとデイトレードの違いについて知りたい方のお役に立つことができれば幸いです。