スキャルピングを行う際に知っておくべき「ローソク足」について解説!テクニカル分析での見方や使い方をご紹介

スキャルピングは、ポジション保有時間が数秒から数十秒程度の超短期取引です。

そのため、基本的には、ファンダメンタルズ分析ではなく、テクニカル分析(チャート分析)に基づいてトレードが行われます。

なお、テクニカル分析において使われるチャートのひとつに「ローソク足チャート」がありますが、FXの初心者の中には「見方や使い方が良く分からない」とお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事では、「スキャルピングで勝つためにテクニカル分析の手法を知りたい」という方に向けて、ローソク足チャートを活用したトレード方法をご紹介します。

テクニカル分析で使われる「ローソク足」とは?

ローソク足とは、一定時間内の値動きをローソクに似た形状で表現したものです(1分間の場合は「1分足」、5分間の場合は「5分足」などと呼称)。

なお、ローソク足は、江戸時代に米相場で富を築いた本間宗久によって考案されたという説があります。

以下は、ローソク足に含まれる4つの要素です。

・始値:期間が開始した時点における価格

・高値:期間中、最も高くなった時点における価格

・安値:期間中、最も低くなった時点における価格

・終値:期間が終了した時点における価格

始値と終値の間は「太い棒」で、高値と安値の間は「細い線」で描かれるため、全体を眺めると「芯が出ているローソク」の形状に似ています。

ちなみに、始値の終値の間の太い部分は「実体部」、上部に出ている細い線は「上ヒゲ」、下部に出ている細い線は「下ヒゲ」と呼称されます。

また、始値より終値が高いケースは「陽線」(赤色で描かれることが多い)、始値より終値が低いケースは「陰線」(青色または緑色で描かれることが多い)と呼ばれることも覚えておきましょう。

ローソク足を時系列に沿って表示したチャートは「ローソク足チャート」と呼ばれます。

FXや株式投資などでテクニカル分析を行う際に、最も基本的なチャートとして頻繁に利用されているので、スキャルピングをはじめる前に使い方や見方をしっかりと理解してください。

ローソク足の見方

一般的に上昇トレンドでは陽線が、下降トレンドでは陰線が多くなります。

なお、上ヒゲが長いローソク足は「一旦は大きく上昇したものの、売り圧力が強くて押し戻されたこと」を示し、上昇トレンドが長く続いた後に出現した場合は、天井圏に近付いている可能性があることを意識しておきましょう。

逆に、下ヒゲが長いローソク足は「一旦は大きく下降したものの、買い圧力が強くて押し戻されたこと」を示し、下落トレンドが長く続いた後に出現した場合は、底値圏に近付いている可能性があります。

ちなみに、「上昇トレンドの高値圏」や「下降トレンドの安値圏」で「十字線」(上下に同じ長さのヒゲのみが存在し、実体部がないローソク足)が出現した場合は、ロング勢・ショート勢の力が拮抗していることを意味し、トレンド転換の可能性が示唆されます。

ローソク足チャートの使い方

個々のローソク足の形状も大切ですが、テクニカル分析においては「複数のローソク足の関係」についても理解しておく必要があります。

前後のローソク足の最上部と最下部の間にギャップ(「窓」)が生じている状態(「不連続線」)が出現した場合は、動きを注意深く観察してください。

その後、窓が開く前の価格に戻ったら、それまでのトレンドの方向に相場が進行しやすくなることを覚えておきましょう。

例えば、上昇トレンドの最中に窓が出現し、その後、窓が開く前のレートに一旦戻る動き(「窓埋め」)が観察されたら、再び上昇トレンドに相場が進みやすくなります。

逆に、下落トレンドの最中に窓が出現し、窓埋めが見られたら、再び下落トレンドの流れになる可能性が高いでしょう。

窓が存在しない連続線については様々なパターンがありますが、代表的なものを2つご紹介するので、スキャルピングを行う際の参考にしてください。

新しく出現したローソク足の動きが、ひとつ前のローソク足の実体部の範囲内に留まるパターンは「はらみ線」と呼ばれ、上昇トレンドで大陽線の次に小陽線または小陰線が現れた場合は「天井」を示唆し、下降トレンドで大陰線の次に小陰線または小陽線が現れた場合は「底」を示唆します。

反対に、ひとつ前のローソク足が、新しく出現したローソク足の実体部の範囲内に収まっているパターンは「つつみ線」と呼ばれます。

安値圏で2本目のローソク足が大陽線の場合は「下落から上昇の転換」を、高値圏で2本目のローソク足が大陰線の場合は「上昇から下落の転換」を示唆します。

本記事の内容が、ローソク足の使い方や見方について知りたい方のお役に立つことができれば幸いです。