運や勘に頼った売買は危険!「トレードルール」を作成してスキャルピングの勝率を向上させよう

FXの初心者は、運や勘に頼ってスキャルピングを行うことがあります。

しかし、明確な根拠を持たないままエントリーや決済を行うのは、ギャンブルと同じです。

一時的に勝つことがあるかもしれませんが、長期的には大きな損失を出してトレードの世界から退場する可能性が極めて高いので、あらかじめ売買の根拠となる「トレードルール」を作成しておきましょう。

100%勝てるトレードルールというものは存在しませんが、「勝ちやすくなるルール」なら作れます。

本記事では、FXの初心者に向けて、スキャルピングの勝率を向上させるのに不可欠となるトレードルールの作成方法について徹底解説します。

「エントリー」の条件・タイミングをルール化する

まずは、エントリーの条件・タイミングを決めましょう。

なお、スキャルピングの初心者は、トレンドの流れに沿って売買を行う「順張りトレード」を心掛けてください。

トレンドの流れに反して売買を行う「逆張りトレード」は難易度が高いので、初心者にはおすすめできません。

順張りトレードにおいてエントリーを行う条件としては、「様々な時間足(1分足、5分足、15分足、1時間足、4時間足など)のチャートのトレンドが揃っている」「トレンド系指標がサインを出したタイミング」などがあります。

ある程度、トレードに慣れてきたら、逆張りトレードにも挑戦してみましょう。

逆張りトレードの場合、「オシレーター系指標がサインを出したタイミング」がエントリーを行う条件として挙げられます。

ところで、ルールの作り方に絶対的な決まりはありません。トレーダーが自分自身で模索していくものです。

最初は勝率が低くても、トレード後にルールの見直しを行えば、少しずつ勝率を高めていくことが可能です。

大切なのは、自分なりにルールを決めて、それに沿ってエントリーを行うことです。

「決済」の条件・タイミングをルール化する

エントリーのルールだけではなく、決済のルールも作成しておきましょう。以下、「利確」のケースと「損切り」のケースについて詳しく説明していきます。

利確(利益確定)を行う条件・タイミングを決める

ポジションの「含み益」は決済を行わない限り、「未実現利益」でしかありません。

「もっと含み益が増えるかもしれない」と待っているうちに、相場が急変して含み益がなくなってしまうケースもあります。

ある程度の含み益が出た時点で決済を行って、利益を確保してください。

ただし、「なんとなく」で利確を行うのではなく、あらかじめ「思惑と同じ方向に何pips動いた時点で決済を行う」などとルールを決めておきましょう。

利幅は、値動きの激しさに応じて変えてください。

スキャルピングにおけるポジション保有時間は数秒~数十秒なので、そのタイムスパンの範囲内に収まるように10pipsから30pips程度に設定しましょう。

ところで、利益確定はタイミングが早すぎても問題があります。

FXには「売り」と「買い」の価格差(スプレッド)があり、1回の売買で済む状況であるにもかかわらず、無駄に売買のタイミングを細かく分割すると、その分だけ利益が減ってしまうことにご留意ください。

損切りを行う条件・タイミングも決めておく

損切りの条件を決めておくことも忘れてはなりません。

FXでは、しばしば、相場急変が起こります。

「しばらく待っていれば、元の方向に戻りだす」と期待していると、さらに思惑と逆方向に進んでいって含み損が拡大し続けることがあるのでご注意ください。

一定の含み損を抱えた時点(「資金の何%が失われた場合」「思惑と逆方向に何pips動いた場合」など)で決済を行うというルールを決め、感情ではなく、ルールに基づいて機械的にトレードを行いましょう。

トレードを終えたら、ルールの検証・修正を行う

スキャルピングの勝率を向上させる秘訣は、トレードルールの検証・改善にあります。

トレードが終わったら、必ずルールの検証作業を実施してください。一度作ったルールを延々使い続けているようでは、勝率向上は望めません。

「絶対に勝てるルール」を作ることはできませんが、改善を続けていけば、「より勝てるルール」を作ることは可能になります。

なお、バックテスト(過去のチャートを使用して、どの程度のパフォーマンスが得られたかをシミュレーションすること)も、トレードルールの改善に役立ちます。

様々なツールが存在するので、ご自身に適したものをお探しください。

また、デモトレードでトレードルールの有効性を検証することも有効です。

本番に挑む前に試してみてはいかがでしょうか。

本記事の内容が、スキャルピングを行う際のトレードルールの作り方について知りたいFX初心者のお役に立つことができれば幸いです。